アジャパー・シアター

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アジャパー・シアター

開催

2024-07-25(木)13:00 – 17:00

ユナイテッド・シネマアクアシティお台場

イベントのテーマ

『突撃!隣のアジャイル現場』と題し、アジャイル導入先進企業におけるアジャイル導入の具体的な取り組み、成果、課題点などをインタビュー形式で対談。

その模様を、映画館という非日常の空間でわくわく感を抱きながら堪能して頂くをテーマに開催致しました。

ABIらしい無鉄砲な取り組みにも関わらず、多くの方々にご尽力いただき開催する事ができました。

皆様に心より感謝申し上げます。

アジャイル ビジネス インスティテュート代表
板倉美帆

基調講演|旭化成株式会社 デジタル共創本部 DX経営推進センター長 石川 栄一様

講演テーマ|『旭化成におけるDXの取り組み』

旭化成株式会社 デジタル共創本部 DX経営推進センター長 石川 栄一様より、『旭化成におけるDXの取り組み』に関し講演頂きました。

アジャイルからひとつ枠を広げ、旭化成で行われているDXの取り組み、人材教育など幅広いテーマでご講演頂きました。

旭化成は4年連続でDX銘柄にも選ばれる日本企業におけるDXの先進企業でもあります。

その旭化成で改善を重ねながら実際に取り組まれている大変貴重なお話を伺う事ができました。

旭化成では、DX推進を進める中で、DX専門組織だけに頼らず、全員参加型、現場主導型、そして共創型のアプローチを採用しています。この「全員参加 × 現場主導 × 共創」という理念が、従業員のやる気を引き出し、彼らを主役にする力となっているのだと感じました。

旭化成株式会社で働く方が、「旭化成に転職して本当に良かった」「とても良い会社です」と自信を持って語っておられた姿は非常に印象的でした。自分の会社に誇りを持ち、その魅力を堂々と伝える姿勢に感銘を受けました。

アジャイルやウォーターフォールといった開発手法の議論を超えて、自分の職場に誇りを持ち、人生の時間を充実して過ごせる環境を提供することの重要性を、改めて強く感じさせられました。

3社インタビュー『突撃!隣のアジャイル現場』

ここからは、いよいよ『突撃!隣のアジャイル現場』

第一回目の『突撃!隣のアジャイル現場』は以下の3企業様になります。

  • 旭化成
  • ソフトバンク
  • ソニーグローバルソリューションズ

インタビュー①|旭化成

トークテーマ

  • アジャイル推進の実践
  • アジャイルプロジェクトの効果的な管理
  • アジャイル人材教育のアプローチ
  • 社内資格制度のオープンバッジに関して
  • 学習意欲の促進と企業文化の役割
  • 企業文化と成長環境の魅力
  • 成功へのステップと重要な考慮事項
  • アジャイル導入によるプロエージェント効率化とその成果
  • メンバーへの教育とサポートのポイント
  • アジャイル運用のための効果的なチーム戦略

旭化成株式会社では、「オープンバッジ」システムという進んだ認定資格制度を導入しています。この取り組みは、参加者の関心を大いに引きつけました。また印象的だったのは、このシステムがアジャイル的なアプローチで進められている点です。段階的にリリースし、フィードバックを取り入れながら改善を繰り返すことで、柔軟かつ効果的な運用が実現されています。このようなアジャイル手法の実践により、社員一人ひとりのスキルアップが促進され、組織全体としての成長を支えている様子が伝わってきました。

インタビュー②|ソフトバンク

トークテーマ

  • アジャイル推進部立ち上げの経緯背景について
  • アジャイル導入の反対意見とハードル
  • アジャイル導入初期の取り組み
  • チームダイナミクス
  • ビジネスチームとのコミュニケーション
  • アジャイル推進部の発足
  • アジャイル推進部の取り組み
  • 社内の認知制度の内容と展望
  • アジャイル導入を推進するための支援策
  • ステークホルダーのアジャイル理解の重要性と課題
  • アジャイル推進の現状と目指すゴール
  • アジャイル導入の価値と成功体験
  • アジャイル導入の最初の一歩

ソフトバンク株式会社では、アジャイル導入の初期段階からの取り組みについて伺うことができました。多くの参加者が共感するように、アジャイルの導入は決して簡単な道のりではなく、多くの苦労と試行錯誤の積み重ねがあってこそ現在の成功があるということがわかりました。この話を聞くことで、参加者は自社でのアジャイル導入に向けた多くのヒントを得ることができたと思います。また、ソフトバンク社内で現在実施されているアジャイルコミュニティの存在も紹介され、今後のコラボレーションの可能性が感じられる内容でした。企業間の連携を深めることで、さらなるアジャイルの普及と成長が期待できることを確信させられるセッションでした。

インタビュー③|ソニーグローバルソリューションズ

トークテーマ

  • アジャイルの推進:ウォーターフォールからの転換
  • アジャイル開発の社内導入と普及の方法
  • アジャイル導入の葛藤と克服~ウォーターフォールからの移行
  • アジャイル導入への道
  • アジャイルマインドセットの普及と加速~組織内コミュニティの役割
  • アジャイル導入の課題と克服
  • アジャイル導入の成功と継続的な挑戦
  • アジャイル導入促進における効果的な施策
  • アジャイル導入における経営層の支持
  • アジャイル導入の最初の一歩と組織内理解

ソニーグローバルソリューションズ株式会社では、意思決定者としての視点からアジャイル導入に関するお話を伺うことができました。多くの現場メンバーが抱える悩みとして「上司がアジャイル導入に否定的だ」という意見はよく耳にしますが、今回のセッションでは、上司としての立場からアジャイル導入に対する考え方を理解する機会となりました。このような上層部の視点を知ることで、現場メンバーが自信を持ってアジャイルを推進できるようになるヒントが得られたと感じます。また、ソニーグローバルソリューションズ株式会社でもアジャイルコミュニティが活発に運営されており、今後のコラボレーションに向けた可能性が広がる貴重な機会となりました。ABIとして企業間の連携の場を提供し、アジャイルのさらなる普及と発展に貢献していきたいと考えています。

参加者の声

自社の取組をアップデートしていくきっかけとなった|山川大志 様

日本を代表する企業がアジャイルにチャレンジしていること、
そして現実に起きている課題について知るとても貴重な機会となりました!

とくに旭川化成さんのオープンバッチの仕組みについてはアジャイル文化分化を
ソフト面で推進する素晴らしい施策だと思いました。運用が定着し施策として
盛り上げられていることがとても価値あることだとただただ感心しました。

単にプロトタイププロジェクトで進めるだけでなくこうした人事制度とも絡めることで
現場プロジェクトだけでなく組織風土も改革する良い取り組みだと感じました。

各社のこうしたリアルなアジャイルの取組と成果、課題を聴けたことで自社の取組を
アップデートしていくきっかけとなったように感じています。

是非、こうしたイベントに継続的に参加したいと思います!

全国のシステム担当者に刺さるだろうお話|十文字恒 様

各社さまざまな課題や想いがある中で、0からアジャイルを導入し社内展開をしていく背景や、 その後にアジャイルがもたらした社内外での効果など具体的に聞けるとても貴重な機会となりました!

とくにソフトバンクさんのアジャイルを導入していくキッカケやさまざまな社内障壁を乗り越えた背景、 そして今に至るまでのストーリーは全国のシステム担当者に刺さるだろうお話しであり大変感銘を受けました。

「うちは大規模な会社だから…。ステークホルダーが多すぎて…。」という理由で諦めている、 そして諦めかけているご担当者様に対して、勇気を与えるものであり、逆に言い訳できない事例でしたね(笑) 今後もABIさんのイベントを通して、リアルな声をたくさん聞いていければと思っています!

どの企業も応用できる文化醸成の工夫が見られて有意義でした|橋爪勝万 様

各社のアジャイル事例を知る貴重な機会をいただきありがとうございました。

どの企業も自社に合わせてアジャイルという開発手法をうまく取り入れている印象で、多くのDX担当者にとって有意義な事例かと思いました。

三社三様の事例でしたが、アジャイルでの取り組みを推進する上で共通しているのは「文化の醸成」が大事であるという点だと理解しました。新しい取り組みは自社の文化に合わずに衰退していくことが多いと思いますが、難しい言葉を用いないような工夫や、著名人を呼び社内啓蒙をする活動、オープンバッジを活用することによるアジャイルを学ぶ仕組みづくりなど、どの企業も応用できる文化醸成の工夫が見られて有意義でした。  

今後もアジャイルに関する知見はインプットしていきたいですし、逆にウォーターフォールについて改めて学びなおす場があるとありがたいと感じました。

多くの同じような課題を抱える企業様の課題を解決に導く鍵となる!|斉藤るい 様

三社様の事例を伺い、こういった成功を収めるためには内に留まらず新しいことに挑戦する姿勢や試行錯誤を繰り返し続けることが重要だと学ばさせていただきました。

特に、アジャイルという組織にとって未知なものを導入することは会社の損益に関わることでもあり、上層部が慎重になるのは多くの企業様が抱えている課題だと思います。
そんな中で、理解者を増やすための施策や、アジャイルを浸透させるための様々な取り組みは、多くの同じような課題を抱える企業様の課題を解決に導く鍵となると思います。

ソフトバンク様が外部のナレッジを社内に取り入れ、最終的には社内でコーチを立てられたというお話はまさに、社外と協力するという挑戦とその後の試行錯誤の賜物だと思います。

今後もどういった働きかけがアジャイルを日本に広めていくのか、多くの事例に触れながら勉強していきたいと思いました。

変革をかなり組織的かつ戦略的に推進されていることに感銘を受けました|児玉明浦 様

この度は貴重なイベントに参加させていただきありがとうございました!

アジャパーシリーズはいつも何か新しい挑戦をされている印象でしたが、まさか映画館で上映会という形態のイベントになるとは想像もしておらず、非日常空間に一日中ずっとドキドキワクワクしました。

取材!隣のアジャイル現場(!)というコンセプトの通り、取り組みの内容や推進者の方々の苦労や喜びを肌で感じることができました。

登壇された皆様が変革をかなり組織的かつ戦略的に推進されていることに感銘を受け、背筋が伸びるとともに、私自身も共感して励まされ、実践できそうな取り組みのヒントを得ることができたと思います。

今回登壇された旭化成様とソニーグループ様による、10月のアジャパーシナジーも今から楽しみにしています!

人の成長を推進する取り組みが強く印象に残りました|杉山聡子 様

この度、アジャパーシアターに参加させていただきありがとうございました!

映画館での開催ということで、ご登壇者様を上から見て、ポップコーンを食べ、スクリーンを写真に撮り、暗い中メモを取る、なにより映画館でアジャイルについての話をする、すべてが新しい体験でした。

今回 3社の企業様の講演とインタビュー動画を観覧したなかで人の成長を推進する取り組みが強く印象に残りました。
社内資格や勉強会の実施事例で驚いたのは、コンテンツ作成も社内の有志で行っているという点です。
関わる方の学習意欲が高くないと継続して運営できないと思うので、どうやって実現させたのかとても興味深く感じました。

今回得た刺激を自社に持ち帰って、まずは自分が学習とアウトプットをすることで浸透させていきたいと思います。
ありがとうございました!

リアルなアジャイル導入前の課題や導入後の変化を具体的に学べました|水谷 圭佑 様

アジャイル開発の導入成功事例を映画館で見るという斬新な形式で、カジュアルでありつつも没入感のある体験ができました。

基調講演やインタビュー動画を通じて、リアルなアジャイル導入前の課題や導入後の変化を具体的に学ぶことができ、非常に参考になりました。

特に、業界トップ企業の実例を通じて、アジャイル導入の成功の裏にある失敗経験は自分の経験と通じるところも多く、それを乗り越えたお話を伺うことができたのは大きな収穫となりました。
このイベントで学んだことを活かし、自社でのアジャイルを推進し変化に迅速に対応できる組織を目指していきたいと思います。

このイベントが今後も、みなさんのアジャイル開発の導入や組織変革の背中を後押ししてくれることを期待しています。またぜひ参加したいと思います!

個人的な疑問が、承認する立場の方のお話を聞くことで理解できました|徳永奈津美 様

映画館で動画を視聴する形式のイベントは初めてだったので、非日常感を味わえてとても新鮮で楽しかったです!

自社でも一部の部門でアジャイル開発を行っていますが、全社的に導入ができていないことや関連部門/上層部の理解を得られていない状況のため、今回の基調講演およびインタビュー動画のお話は大変参考になりました。

特にアジャイル開発の理解がなぜ得られにくいのかが個人的にずっと疑問だったので、承認する立場の方のお話を聞くことができてようやく理解できました。

今回のイベントでアジャイル開発をどのように推進していけばよいか学ぶことができたので、一日でも早く全社的に導入できるように自社でも推進活動をしていきたいと思います。

手の届くところからコツコツと、丁寧に説明を繰り返す大切さ|川合 遼也 様

大企業とアジャイル。自分の経験を通してとても相性の悪い組み合わせだと思っています。その中で見つけたこのイベント。大企業の中でアジャイルの導入を率先している方々はどのように取り組んでいるのだろうか?という疑問を少しでも解消できると良いな…と思って参加しました。

当日は大企業のアジャイルへの取り組みを存分に聴くことができました。

手の届くところからコツコツと、丁寧に説明を繰り返す、既存の課題を解決する一手段としてアジャイルを活用する、など多くの参考事例を得ることができました。

また、自社でのアジャイル導入の取り組みも他社と遜色のないものであることが明らかになり、今後も継続してアジャイル導入に取り組む自信になりました。

さいごに

日本企業におけるアジャイル導入は進んでいますが、多くの課題が存在するのが現状です。アジャイル研修を提供する中で、多くの企業が共通して抱える悩みは、「どのように導入を始めればいいのか」という点です。
この課題に対して、私たちはアジャイル導入を積極的に進めている旭化成株式会社、ソフトバンク株式会社、ソニーグローバルソリューションズ株式会社の3社にインタビューを行い、彼らの失敗と成功の体験を共有していただきました。

アジャイルに限らず、何かを変革することは決して簡単ではありません。しかし、これらの企業の取り組みを通じて得られた知見は、アジャイル導入を検討している他の企業にとって貴重なヒントとなるでしょう。私たちの目標は、このインタビューを通じて、参加者の皆様が変革の第一歩を踏み出す勇気を持つきっかけを提供することです。
3社の実践例から学び、日本企業がアジャイル導入を成功させ、組織の柔軟性と競争力を高めるための一助となれば幸いです。

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